2018年の日々

2018年の日記が出てきたので読んでみると毎日飽きもせず将来の不安や現在の後悔を綴っていてもっと何かやればいいのにと思った。世の中は勉強だけではない。勉強すれば選択肢が広がると親に教え込まれたので信じていたがあれは半分本当で半分嘘だった。中学校のとき成績が悪く絵も上手くない男子生徒が美術コースのある高校を受験していて、私も含めみんなうっすらバカにしていた。高校生になってデッサン会に参加するとその人が美術コースの生徒としてモデルをやっていて帰り際話しかけてくれたのを覚えている。彼は今何をしているだろう。私が後悔に苛まれただけで終わった学部の4年間、思い出したくないような高校の3年間で、彼は何枚絵を描いただろうか。中学生の私が彼をバカにしたのは自分の視野が偏狭だったから。自分の好きなことが自分で分かり世の中を生き延びていこうとする、それを中学生でやってのけるのはすごいことだと今更思う。こんな簡単なことを分かるのに私は随分時間がかかり今は意味の分からない地点に1人で立っている、どうすることも出来ずに。2018年当時の悪い感情をたくさん思い出したからか悪い夢を見た。自分の研究がこれから全部上手くいって成果がいつか社会実装されればこんなことも思う必要なくなるのかな。いやそもそも、私はどちらかと言えば絵を描くのが苦手なので彼を羨む必要もあまりない気もする。自分は寒くなると他人を何でも羨む傾向にあるのかもしれない。

 

付き合ってくださいと言われ、嫌われたくないとか思うと生活に支障が出るから無理だと思った。好きって言ってもいつか嫌いになるのだから、今の時点で好きなのが本当でも真に受けないほうが良いとかなんとか、余計なことを考えていたためマウスに指先を深く噛まれて異常に出血した。ゴム手袋の下で血が丸く広がっていった。常に余計なことを考える私はもう既に何回も噛まれているので、そのうちアナフィラキシーで死ぬと思う。溢れる血を紙で押さえ痛みのために小さくうずくまりながら自分は他人や世の中の素敵なものと関係のないところで、こうしてるのが似合ってると思った。

 

絵を描くのは難しい。文章にしたいことはたくさんある。絵を描く人は描きたい絵がたくさんあるのだろうか。デッサンの方法を教える本はたくさんあったのでどれを買うか迷ったが、デッサンの旅をする際の持ち物リストが載っているものにした。良い買い物をしたと思う。デッサンの旅いいね。そのとき素敵な絵が描けるようにちょっとずつ練習しようと思った。

 

小さい青い車を見た。かっこよかったので、将来はこれに乗りたい。

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終わり